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更年期症状を確認できます

女性であればだれもが迎えることになる更年期。年齢による女性ホルモンの分泌低下により、強さや症状に個人差はありますが、以下のような症状がみられることが多いとされています。自分がそうなのではないかと疑った場合は、一般に次のような更年期指数(SMI)で自己チェックを行い、合計点数の結果によって医療機関を受診するなどの際の目安とされています。まずはご自身の症状を確認してください。

 

SMIチェック表

 

1.顔がほてる

10

6

3

0

2.汗をかきやすい

10

6

3

0

3.腰や手足が冷えやすい

14

9

5

0

4.息切れ、動悸がする

12

8

4

0

5.寝つきが悪い、または眠りが浅い

14

9

5

0

6.怒りやすく、すぐイライラする

12

8

4

0

7.くよくよしたり、憂うつになることがある

7

5

3

0

8.頭痛、めまい、吐き気がよくある

7

5

3

0

9.疲れやすい

7

4

2

0

10.肩こり、腰痛、手足の痛みがある

7

5

3

0

合計点

 

SMIの評価

025

異常なし

2650

食事、運動に気を付け、注意を

5165

更年期・閉経外来を受診しましょう

6680

長期間にわたる計画的な治療が必要

81100

各科の精密検査にもとづいた長期の計画的な治療が必要

 

いかがでしたでしょうか。

この中で、合計点数が低かった場合には医療機関を受診しないという方もいるかもしれません。ですが、特定の症状のみ強く出ており、日常生活で不快感を感じたり、支障の出ている方が少なくありません。この場合にはくわしい検査や治療が必要となることがあります。

 

更年期の症状でよく知られているのは、ホットフラッシュといわれるようなほてりや、動悸、多汗、イライラや頭痛といった症状ですが、この更年期の症状に関節のこわばりや痛みなどの症状があるということはあまり知られていません。当院を受診され更年期関節症の診断となる方には、関節痛で他の医療機関を受診しても、レントゲンなどで骨には異常はありませんといって、痛み止めで様子を見るよう指示され、何となくすっきりしないままでいた方が多く見受けられます。

 

当院は更年期にあたる年代の方の関節症状(はれぼったい感じ、動かしにくいといったこわばり感、痛み)に特化して、関節の症状が出るほかの病気(関節リウマチなど)との鑑別を含めて、くわしい診察や検査を行っています。そして検査の結果、更年期に関連する関節症であると診断になった場合にはホルモン補充療法など、関節の症状を和らげる治療を行っています。

 

更年期が疑われる年代の方で、診断がつかず、痛み止めなどですっきりしない関節の不調が長引く場合には、当院の専門診療がお役にたてるかもしれません。関節の調子がずっと気になっている、はっきりさせたいなどの要望を受診の際にぜひお伝えください。


執筆者兼監修者プロフィール

上原武晃

湘南リウマチ膠原病内科

院長 上原 武晃

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